内科・消化器内科・糖尿病内科/肝臓・胆のう・膵臓・胃大腸内視鏡・糖尿病・生活習慣病
 〒010-0951 秋田市山王5丁目10番28号
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 ピロリ菌は日本人の約半数に感染しており、高齢者ほど保菌率が高くなっています。2013年2月までは、胃潰瘍・十二指腸潰瘍、特発性血小板減少性紫斑病、胃MALTリンパ腫、内視鏡的早期胃癌治療後のいずれかの病気がある方のみ保険診療でピロリ菌の検査や除菌治療できました。しかし、上記の病気に該当しない方はピロリ菌の診断と治療は自由診療でしかできませんでした。
 当院では開院来、ピロリ菌感染が胃がんの最大の原因であることを踏まえ、ピロリ菌の除菌を希望する方には、積極的に自由診療でピロリ菌除菌治療を行ってきました。ピロリ菌を除菌することで胃がんの発生のリスクが1/3に減るとされています。若いほど除菌による胃がん予防効果が高くなります。

 
2013年2月22日より、ヘリコバクターピロリ感染胃炎が保険適応の病気に追加になりました。ピロリ感染胃炎が保険適応になったことにより、すべてのピロリ感染者が保険診療で治療が可能になりました。やっと保険診療で胃がんの予防治療が可能になりました。
ヘリコバクターピロリ感染胃炎は
1)胃内視鏡検査で胃炎があることを確認
2)ピロリ菌に感染しているか確認
の2つを満たすことで診断します。胃内視鏡検査は最初に必須となります。
 
ピロリ菌の除菌はまず1次除菌薬(2種類の抗生剤と制酸剤)を1週間内服していただき、内服終了後5週後以降(通常4週後でも判定できることになっておりますがグレーゾーンの結果が出ることもあり当院では原則5週目以降)に除菌の判定をします。現在では1次除菌で約9割の方が成功します。除菌が不成功であった1割の方は抗生剤を変更して2次除菌薬を1週間服用していただきます。同じく内服終了後5週目以降に除菌の判定をします。2次除菌治療の成功率も90%程で、1次除菌治療と2次除菌治療を合わせると除菌成功率は98%程と非常に高いです。2次除菌までで除菌失敗した場合は、ピロリ菌除菌のガイドラインに従って3次除菌治療を行うことができます。ただし保険診療は2次除菌治療までで、3次除菌以降は自由診療になります。
※除菌薬を飲みっぱなしで除菌判定検査を受けていない患者さんがいます。ピロリ菌除菌で一番大事なことは除菌が成功したかどうかです。成人では一度除菌すれば通常再感染は起こりません。除菌判定検査は必ず受け、確実に除菌がされたことを確認してください。

※※除菌すれば胃がんにならないわけではなく、胃がんのリスクが減るということです。誤解の無いようにお願いします。除菌後も必ず胃の定期検査は受けてください。
<当院でヘリコバクターピロリ菌治療を受けた患者数と除菌治療成績>
2006年10月より2020年12月まで当クリニックでピロリ菌除菌治療を行った患者さんは延べ2,250例で、内訳は1次除菌1,696例、2次除菌491例、3次除菌以降63例です。2006年10月より2015年2月までは制酸剤にPPIを使用していましたが、2015年3月以降は新しく登場したP-CABを使用しています。現在のP-CAB利用の除菌成功率は1次除菌が88.5%(502/567)、2次除菌が94.7%(90/95)、3次除菌以降が84.0%(21/25)です。
当院のピロリ菌除菌治療者は実数1786人です。除菌薬の処方を受けても内服しなかった方3人、治療薬処方後転居のため紹介先に除菌判定をお願いした方6人、除菌の判定検査に受診していない方は92人(この92人の方が問題です)。除菌の判定は1786人の方が受けており、1次除菌で成功1175人、2次除菌で成功434人、3次除菌以降で成功53人の計1662人の方が除菌成功して終了しています。
当院の最終ピロリ菌除菌成功率は98.9%(1662/1680)です。
残念ながら1次除菌で失敗してその後の治療をあきらめた方8人、2次除菌で失敗してその後の治療をあきらめた方5人、3次除菌以降で失敗してその後の治療をあきらめた方6人の計19人が除菌失敗したままとなっています。
多くの方がピロリ除菌を終了しており、胃癌多発県の汚名返上に寄与できることを期待しております。秋田県で胃癌が多いのは、胃癌自体が多いことはもちろんですが、塩分摂取過多、喫煙、肥満(運動不足)などピロリ菌+αの影響が大きいことが知られています。他県よりも除菌後の胃癌の発がんが多い可能性が高いことが予想されています。
ピロリ菌除菌により胃癌のリスクは下がりますが、胃癌が出なくなるわけではありません。除菌した後も引き続き胃癌の早期発見・早期治療のための胃がん検診を継続して受けて下さい。
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